『とある科学の心理掌握 1巻』感想・レビュー・評価。スピンオフとは思えない濃密さ

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『とある科学の心理掌握』の感想・レビュー

『とある科学の心理掌握(メンタルアウト)』は人気キャラである食蜂操祈が主人公のスピンオフ漫画です。

『とある魔術の禁書目録 外伝』ということですが、どちらかといえば『とある科学の超電磁砲』のスピンオフでしょう。

今作は常盤台中学の生徒会長選挙を中心にとあるシリーズを深掘りしていくようです。

ついに明かされる派閥問題

『とある科学の超電磁砲』本編では派閥に関してあまり深掘りされてきませんでしたが、ここにきて本編と今作で同時進行的に話が展開していくことに。

しかも本編は中学1年生、今作は中学2年生と時間軸が違います。

登場人物がかなり多いこともあってちょっとこんがらがりますが、なかなかにおもしろくなってきました。

あの表現は正直…

謎の玉が食蜂達に向かって飛んできたシーンでの帆風潤子の絵には正直笑ってしまいました。

とあるシリーズの漫画は特別作画がきれいなだけに悪目立ちしてしまった印象です。

アニメなら簡単なんでしょうが連続蹴りを絵で表現するのってかなり難しいんだろうなぁと思いました。

どんな生徒会長だったのだろう

雅王院司といういかにもお嬢様な名前をしている生徒会副会長が登場しました。

「副会長」ということは当然「会長」もいたわけですが、一体どんな人が生徒会長をしていたのかが気になりますね。

各派閥の長を見ている限り、単純に能力が優れているからなれるわけでもなさそうですし、その辺が語られるといいですね。

食蜂操祈の人望の厚さ

食蜂操祈への人望は一体どこから来ているんでしょうか?

派閥メンバーは洗脳こそしているものの派閥に入ることや慕うことは恐らく指示していないと思います。

メンバー自身もメンタルアウトやレベル5であることではなく「食蜂操祈」その人に魅力を感じ付いていっているようなことを話しています。

きっと、これからの食蜂操祈と派閥メンバーとのやり取りで人望の厚い理由も垣間見えていくのでしょう。

終始いた密偵

最初から最後まで謎のスパイ活動をしている女の子がいましたが、結局どこの組織に所属していて何の思惑でスパイをしているのかが語られませんでした。

一応、生徒会長選の行く末を見届ける的なことは言ってたけど、いつの間にか食蜂操祈に引かれて派閥に参加しているっぽいし、多分心を読み取られてるっぽいし、これからどうなっていくのでしょうか。

お嬢様界の選挙、凄すぎる

さすが超能力お嬢様学校、選挙活動や妨害工作の規模がいちいちおかしい。

いくら由緒正しき清楚なお嬢様であろうとも手段は選ばない、学園都市の治安の悪さは折り紙付きですね。

ていうかなんであんなに治安悪いんだろう?

メンタルアウトの謎

食蜂操祈のメンタルアウトという能力、なんと人だけでなく物体に対してサイコメトリーすることもできるようです。

メンタルアウトはマクロレベルの水流操作が原理みたいなことをどっかで見た記憶があるのですが、だとすると実際にやっていることと大きく乖離します。

自分に向けて能力を発動しているということはパーソナルリアリティとかをイジって残留思念を読み取れるようにしてるとか…?うーむ謎は深まるばかりです。

都市伝説や陰謀論がテーマ?

生徒会長選の裏で関わる話としてレリック(遺産)が登場しました。

たまたまだとは思うのですが、同じ電撃文庫看板作品である『魔法科高校の劣等生』でもレリックがテーマになっていて見事に被ったなぁと。

まぁ個人的にそういうの好きなのでありがたいし読んでいてワクワクします。

あとは敵の組織がキューブをモチーフにしている描写がありましたね。

キューブといえばここ数年注目されているキーワードなので、そういった都市伝説や陰謀論の要素をテーマとして取り入れているのかもしれません。

先代…だと…!?

ラストでまさかの先代レベル5第1位が声だけ出演。

たしかに能力者のランクって頻繁に変わるっぽいのでレベル5の入れ替わりがあってもおかしくはない。

こういう前任者が出てくるのって映画のif展開ではありがちなんですが、本編でしっかり話に関わってくるのは意外でした。

能力やまだ見えぬ姿など詳細を早く知りたいですね。

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『とある科学の心理掌握』の評価

個人的評価:4.5

単なるスピンオフかと思いきやがっつり本編クラスの内容でとても面白かったです。

とあるシリーズが好きな人は必読レベルな漫画だと思いました。

ちなみに特典のドラマCDは聴けてません。というか聴きたいんですけどラストエリクサー症候群ゆえに開封できないんですよねぇ。

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